マンション談義

我が家では2001年12月に分譲マンションを購入しました。マンションを買うにあたって調べたり考えた事、また実際に住んでみて思う事をまとめてみました。

マンションメモ:購入が得か賃貸が得か

[2003年04月01日(火)]

あちこちでこういう議論を見ますね。住宅関連誌はもちろん、週刊誌でもウェブサイトでもいろいろな試算をして購入するのが得だの賃貸が得だのとやっています。これらを見てわたしの出した結論は「どっちも一緒」です(^^)。ローン、家賃、修繕費用、管理費、敷金、礼金などを積み上げていくと、どっちかが絶対得になるとは言いがたいように思います。ならばかかる費用は確率的に一緒と考えた方が妥当だと思います。

賃貸の家賃は捨てているようなものだと言う人がいますが、それはおかしな考え方だと思います。一定期間住居を利用することに対する対価ですから、別に捨ててはいません。購入してローンを返し終えたら住居費が掛からないという意見もありますが、それも間違いです。管理費は発生しますし、ローンを返し終える頃だと大規模修繕や、場合によっては建替え/取り壊しなんてこともありえるでしょう。一方、賃貸派の人がよく持ち出すのが「収入が減った時、ローンが返せなくなる」という意見。もっともな話ですが、では賃貸だったら収入が減ったら家賃を払わなくていいんでしょうか?家族で暮らす限り、ホームレスにでもならない限り必ず家賃は発生します。家賃の安いボロアパートに引っ越すとしても、そのための敷金礼金引越し代は必要になります。結局、住まいに関わる限り、コストがゼロになることはありえませんし、コストが購入か賃貸で極端に変わることもありえないと思います。コストが変わるとしたら、それはどのグレードの住まいを選択するかでしょう。

また、この手の議論の場合、外して考えられないのが20年30年先の経済状況です。多少の費用の差など、インフレデフレで簡単にひっくり返ってしまいますから。わたしの親の世代はインフレのお陰で圧倒的に購入した方が得でした。しかし、それは結果論です。未来の事は分かりませんから、分からない事を前提に結論を出す事は出来ません。だから購入か賃貸かどちらかが得だと安易に結論を出すのは詭弁に過ぎないと思います。

そして、自分自身が購入すべきか賃貸に住むべきか、わたしの出した結論は購入です。それはなぜか。購入しても賃貸でも掛かる費用が確率的に同じであるとしたら、実際に住まえる住居の性能は購入した場合の方が圧倒的に上だからです。残念ながら日本では賃貸住宅というのは質がよろしくありません。さまざまな要因が重なってこの現状が出来上がっていますから、そう簡単にこの状況が改善される事はないでしょう。その中で自分の生活の質を向上させるには、購入するしかないわけです。

マンションメモ:近所付き合い

[2003年06月09日(月)]

「一戸建ては近所付き合いがわずらわしいからマンションに住む」というのはよく聞く話です。実際、自分もマンションを買うまではそういう考え方もありかなと思っていました。しかし、実際にマンションを買ってみるとそれでは済まない事を知りました。

マンションは区分所有というちょっと変わった所有権を持ちます。一戸建てだと一つのものを一人で所有していますから、売却しようが取り壊しをしようが全くの自由です。それに対してマンションの場合は売却は自由ですが、一部屋だけを勝手に取り壊したりは出来ません。マンション全体の事はマンションの区分所有者全員が集まって決めなければならないのです。

「近所付き合いがわずらわしいからマンションに住んでいるんだ。だから管理組合活動には参加しない」と言う人が世の中には居るそうですが、上記のことからこの考え方が間違っていることが分かります。更に言うと、こういう人が多く住んでいるマンションは管理組合活動が事実上機能しなくなってしまいますので、他の住民の迷惑になってしまいます。

近所付き合いがわずらわしい人は、マンションではなく一戸建てに住んで欲しいなと思いました。

マンションメモ:分譲住宅は無くなるか

[2003年06月13日(金)]

とあるマンションに関するコラムで「将来的には分譲マンションは無くなって、全てが賃貸住宅になるのが理想的である」という論を見かけました。

この論にはある程度の合理性があり、納得できる部分もあります。分譲マンションは区分所有という特殊な所有形態を採っている為、建物全体の管理に余分な手間が掛かります。合意形成の難しさから管理が行き届かなくなる可能性も高いです。区分所有者自身もマンション管理には必ずしも明るくないため、良い管理を実現できるとも限りません。専門知識を持ったオーナーがマンションを建築して管理し、住民は家賃を払うだけで管理にはノータッチというのはある意味理想的な環境かもしれません。しかし、私はやはり分譲マンションはあった方がいいと思います。

その理由の一つは、賃借人とマンションオーナーは住宅について利害が対立する関係にあるからです。オーナーから見れば、コストを削った劣悪な住宅を高い家賃で供給すれば利益が増大する事になります。しかし、そんな住宅に住む事は賃借人の利益にはもちろんなりません。自由競争の社会ですから、劣悪なオーナーは市場原理によってある程度淘汰されるでしょうし、法律の面からも良質な住宅供給を後押しするようになってきてはいますが、この利害の対立を解消しない限り、根本的な解決にはならないと思います。

次の理由は、住民は自ら所有者となる事によって、よりよい住宅について関心を持つきっかけになるからです。この点は特に自分自身にとって重要でした。例外もあるでしょうが、一般的には人間は自分の所有物でないものにはそれほど興味を持ちません。逆に所有する事によって関心を持つようになるのです。私も、マンションを購入する事によって、これまで興味を持たなかった多方面について興味を持ち、勉強するきっかけになりました。良い住宅に関心を持つ人が多くなるという事は消費者の見る目を育てる事になり、結果として世の中の住宅の質の向上に繋がる事になります。

最後に挙げるのは、分譲マンションは極論すると民主主義である点です。一方、ワンオーナーによる賃貸マンションは独裁主義です。民主主義も欠点は多い政治制度ですが、独裁主義よりもマシである事に異論のある人は少ないと思います。もちろん、独裁国家と違い、悪い独裁オーナーによるマンションの住民は別のマンションに引っ越す自由があります。しかし、引越しはコストが高いですし、引っ越した先の独裁オーナーが良い独裁者であるとも限りません。それよりは、民主主義により自分の力で良いマンションに変える事が出来る可能性がある方がマシだと思います。

マンションメモ:もちは餅屋

[2004年05月20日(木)]

新築マンションの管理に書いた共用設備の補足のような話です。共用設備の充実をうたったマンションって多いですよね。しかし、住居として必要最低な設備以上の共用設備ってマンションに必要なのでしょうか。

例えばよくある共用設備であるスポーツジムを例に考えてみましょう。売り口上としては、マンション住民は安価にジム設備を利用できますとなるわけですが、別にマンション内にあるからって安価なわけはないですよね。利用料が安価だったり無料だったりしても、その為の費用は管理費とかそもそもの購入費に含まれているわけだから、別に安くなっているわけではありません。一方でマンションにはさまざまな住民が住んでいるわけですから、スポーツジムといっても人によって求めるものはさまざまです。ちょっとした気分転換とかダイエット程度の設備はあるでしょうが、本格的なトレーニングに対応する器具まではマンション内の設備程度では対応できないと思います。極論すればプロスポーツ選手にとってはマンション内のジムなんておもちゃでしかないでしょう。本来なら、こういった設備はそれぞれが必要に応じて外部の施設を利用すればいい話で、住居であるマンションで対応しなければいけない理由ってなんなんでしょうね。デベロッパーが売りやすくするためにカタログにたくさんのことを書きたいだけのように思います。

ちょっと話が飛躍しますが、日本にはこういう特定の組織に属する施設って多いですよね。○○組合だの△△団体が会議施設だの研修施設だの保養施設だのを個別に保有する、と。どこぞの年金組合が莫大な費用を掛けた保養施設が赤字になって社会問題にもなっていましたっけ。こういう施設って本来は専門業者に任せるもちは餅屋が一番いいように思うのです。企業が保有する場合は、節税上効果があったりするのでまだ分からないでもないのですが、任意団体がなんで保有しないといけないのか。個別に保有したら管理コストが多重に掛かるから、社会全体としては無駄なコストを払っている事に他ならないんですけどね。

マンションメモ:マンションの買い方

[2004年10月20日(水)]

ちゃんとしたマンションの買い方は世間に出回りまくっている指南書、指南サイトにお任せするとして、ここでは主に実体験を基に個人的に思い付いた事をメモしておきます。

青田買い
基本的にするべきではないと思っています。青田買いのメリットは、フリープラン対応の場合に自由に内装や間取りが選べる程度じゃないでしょうか。あとは、購入から入居まで時間があるのでその間じっくりと気分が盛り上げられるとか、施工現場を眺めて楽しむとかかなぁ。逆にデメリットは、購入するときに実際の部屋をみる事が出来ないに尽きます。モデルルームにないプランだった場合、実際の部屋の雰囲気は図面から想像するしかないわけです。また、実際の部屋に立ってみなければ眺望とか騒音とかは分かりません。また、青田売りしていたマンションを竣工間際に買えば値引してもらえるかもしれません(^^)。
工期の短いマンションは危険?
何かの本で、鉄筋コンクリートの場合は1フロア1ヶ月の工期は掛かるとありました。1フロアずつコンクリートを乾燥させながら作っていくので、それだけ時間が掛かるのですね。という事は、鉄筋コンクリートで工期が1フロア1ヶ月より短い物件が合った場合、手抜きもしくはなんらかの無理があるという事になるかもしれませんよね。
立地を調べる
近所でマンションが分譲中なのですが、ここの立地は実は昔沼だったところを埋め立てた場所だったりします。さまざまな法律、規制、指導に基いてマンションは建設されているわけですから大丈夫なんだろうとは思いますが、やっぱり心配になりますよね。個人的には、地元の中学の事を思い出します。この中学が同じく沼地を埋め立てたところなのですが、これが阪神大震災で全ての校舎が倒壊するという被害にあったことがあります。その中学があった周りは比較的被害が軽かった地域なので、一種異様でした。
地元民に聞き込みをする
同じく近所で分譲しているマンションですが、施工中になんと火事になったことがあります。結構盛大に燃えて、当然消防車が何台も来て大騒ぎになりました。今では何事もなかったかのように竣工して販売されています。何も現場のミスから火事が起こったとは限らず避けられない理由だったかもしれませんが、やっぱり自分が購入するマンションがそんな事になっていると気分はよくないですよね。

(2005/7/21追記)

青田買いのデメリットの追加です。あってはならない事ですが、施工問題というのも考えられます。青田買いの場合、購入契約を結んだ時点では現地はまだ土を掘り返しているところなんてのが当たり前ですから、これからどんな施工工事を行うかはわかりません。もちろん、竣工しているからといって施工問題を素人(玄人でも)が見ても分からないでしょうけれど、分かるようなミスがあるかもしれません。そういう可能性という意味では、青田買いは危険でしょうね。もっと言うなら、竣工から5年から10年程度経った中古マンションを買うのが一番いいかもしれません。

(2005/9/21追記)

設備で決めない

分譲マンションはその設備のよさを競っていますから、モデルルームに見学に行くと各種の設備のよさについクラクラときてしまいそうです。が、ちょっと待ってください。共用部分の設備はともかく、専有部分の設備なんて入居後にでも自分でなんとでも出来るんですよ。気が利いていて便利だと思う設備も、落ち着いて考えてみたらDIY店で数万円程度で買えたりしませんか?そこまで簡単なものでなくても、例えば台所とかバス周りとかでも、住み始めてから気に入らなかったとして、全とっかえしようと思ったら、数百万とか掛かるかもしれませんが可能なんです。

一方、設備以外のもの。例えば立地はどうでしょう。住み始めてから「やっぱり駅が遠いなぁ」と思っても、駅はお金を出しても近くに移動してきません。スーパーが遠くて買い物が不便でも同様です。リビングが通りから丸見えで一日中カーテンが開けられないなんて事になっても、お金で解決することは出来ません。

という事を考えると、設備なんて分譲マンション購入という行為の全体から見れば、おまけにしか過ぎないんだと思います。付いていれば嬉しい。けれど、おまけを目的にして購入を決めるのは間違っていると。

マンションメモ:内覧会のポイント

[2004年10月20日(水)]

内覧会とは、新築マンションを購入したときに実際出来上がった部屋を引渡し前にチェックする事ですね。マンション購入指南のサイトや雑誌では割とこの内覧会を重視する傾向にあるようで、しっかりとチェックしないと取り返しのつかないことになると、少々脅し口調で書いてある事が多いように思います。

しかし、個人的には内覧会って実は大して重要じゃないんじゃないかと思ってます。なぜなら、明らかな瑕疵の場合は内覧会で発見されなくても、アフターサービスで対応してもらえます。内覧会で発見できれば入居前に直してもらえるので、入居後にしてもらうより楽という程度の事です。傷や汚れについては、どうせ入居してしまえばついてしまうものです。せっかくの新築なので綺麗な状態で入居したい、という気持ちの問題でしょう。ならば、気がつく汚れだけを指摘すれば済む事です。自分が気がつかなかった汚れを、指南書をもとに探し出す必要なんてないとないと思います。

考え様によっては、内覧会は最後の駆け引きの場です。いろいろとごねてみたい人にとっては大事かもしれません。「○○のサービスを付けてくれるなら、内覧OKの判子押すんだけどなぁ」なんて事ですかね。ほんとにそんな駆け引きが成立するのかどうかは分かりませんが。

以上を踏まえつつ、それでも問題は後で分かるよりは先に分かった方がいいですよね。入居後に修理工事と言う事になると工事の立会いをしなきゃいけませんし、せっかく置いた家具や絨毯などもその度に移動しないといけないかもしれません。そこで、世間には専門家の方が書かれた内覧会のチェックポイントが山ほど出回ってる中で恐縮ですが、私なりに次に内覧会があるとしたらこういう点をチェックしようと思っているポイントを考えてみました。

図面どおりに作られているか
まさか間取りやドアの位置が違うなんて豪快な施工ミスはめったにないとは思いますが、一応図面と見比べておいた方がいいと思います。部屋の広さや廊下の幅などもメジャーで計ってみるべきでしょうねぇ。あと、オプションで追加したりフリープランで変更した間取りなどは、意外とミスがあったりするかもしれません。
床が鳴らないか
この場合、出来るだけ体重が重い人が適任。軽い人しか居ない場合は少々勢いをつけて部屋全部の床を歩いてみましょう。床が多少ギシギシ言う程度なら修理してもらえないとは思いますが、大きく鳴るとか極端に沈み込むとか言う場合は文句を言ってみる価値はあると思います。
幅木と床の隙間
床がきちんと作られていないと、幅木との間に隙間が空いているかもしれません。
壁紙のしわ、模様の継ぎ目
壁紙を貼るときにきちんと空気が抜けていないと皺がよったり、ふくらみが出来たりします。柄物の壁紙の場合、継ぎ目のパターンが綺麗に繋がっていないかもチェックのポイントだと思います。
ドア、窓の開閉
全てのドア、窓について開閉がスムーズかどうか。軋みがないか。開ききったときに壁などの当たらないようになっているか。ドアの枠との隙間は均等か。開閉が重過ぎるのも問題だけれど、軽すぎるのも困りものです。軽さ、重さは簡単に調整してもらえるはずなので、遠慮なく言いましょう。
観音扉の高さ
2枚の合わさった観音扉の高さが合ってないなんて事はないか。
水平、垂直
ドアや柱は垂直に立っているか。床はきちんと水平になっているか。指南本ではパチンコ玉を転がしてみて、なんてよく書いてありますね。それも方法ですし、水準器の一つくらいこれを機会に買っておいてもいいと思います。
コンセント、スイッチ
全てのコンセントがきちんと配線されているか。小型の電気器具を持ち込んで一通りつないでみるのも方法だと思います。スイッチで電灯が付くかどうかも、小型の蛍光灯があると確かめられますね。理想を言えばTVアンテナの接続も確かめたいところですが、小型のTVは流石に持ち込むのは難しいかも。
天井裏、床下
押入れや風呂など、何箇所かは天井裏にアクセスできるところがあると思います。意外とこれらの普段目につかないところの清掃がおざなりという事もあるそうなので、チェックしてみるのもありでしょう。あと、これらのところに配線、配管が通っている場合、見渡せる範囲できちんと接続されているかどうかというのもチェックポイントでしょう。

(2005/4/15追記)

冒頭の部分、読みようによっては内覧会軽視にもみえますが、当然の事ながら本意はそうではありません。ただ、一部で語られているように内覧会を絶対視するのはどうか、という意味です。極端な話、内覧会で重大な問題点を見つけても既に売買契約は結んでいるわけですから、解決は困難ですよね。それなら、契約を結ぶ前に問題点を見つけるようにした方が良いと思うわけです。

(2005/9/21追記)

チェックポイントの追加です。

水道は使えるか
全ての水道の蛇口を全開にして水を流してみます。水が出ない場合は当然に×。その他、全開なのに十分な流量がなかったり、どこかでガタガタと振動音がしてきた場合は水道管の配管の設置に問題がある可能性があります。この状態で洗面台の下などを覗いてみて、水が漏れていたり滲みだしていないかも確認しましょう。蛇口を閉めて水がきちんと止まらない場合はパッキンが緩い可能性があります。いずれにしても直してもらいましょう。
下水は流れるか
水道から水を流した場合に、当然に出た水は排水溝から流れていくわけです。これがきちんと流れていくか。どこか変なところから滲みだしてこないかもチェックポイントでしょう。
トイレは流れるか
水道のチェックと同じではあるんですが、トイレの場合は貯水タンクがありますので、最初の1回は流れても正常でない場合があります。きちんと貯水タンクにフルに溜まるかまで確認しましょう。
ガス、給湯は使えるか
キッチンのガスコンロがきちんと点火するかどうか。給湯は使用できる全ての給湯設備で同時に使ってみましょう。今時のマンションですと3箇所以上の同時給湯が出来るのが普通ですから、同時に使ってお湯の温度が低いようでしたら問題です。

マンションメモ:分譲マンションに賃貸で住まう

[2004年10月20日(水)]

終の棲家と思ってマンションを買ったのに、急に転勤を言い渡されて引越し。転勤しっぱなしの予定であればマンションは売却してしまうでしょうが、数年で呼び戻すと言われれば売らない場合もあるでしょう。その場合、ローンの返済と新居の家賃の二重負担は大変ですから、分譲マンションをしばらく賃貸に出す事になる場合もあるでしょう。どこででもよく聞く話ですし、実際私の知り合いでもそういう境遇の人は何人か知っています。転勤でなくても、家族構成やライフスタイルの変化に伴って引っ越したけど、マンションを売ってしまわず賃貸に出す場合、なんてのも考えられます。いずれにしても、分譲マンションが賃貸物件として貸しに出されているというケースはあるわけです。

考えてみれば、これって結構いい方法ではないでしょうか。なんだかんだ言っても、マンションを購入するのには高いハードルが待っています。その点、賃貸ですとハードルは低くて済むわけですから気楽です。にもかかわらず、住まいとしてのクオリティは分譲レベルなわけですから。特に我が家の場合、住まいとしてのクオリティを求めて分譲マンションを買ったという面がありますから、必ずしも購入しなければならなかったわけではありません。しまった、当時このことに気がついていれば(^^)。

ただし、世の中いい話ばかりではありません。当然デメリットもいくつも考えられます。以下、考えられる点を挙げてみます。

そもそも物件数が少ない
当たり前ですね。上に挙げたケースと言うのは実際にある話ではありますが、そんなに誰にでも起こる話ではない。最初から賃貸用に計画されて供給されている物件に比べれば、圧倒的に数が少なくなるでしょう。物件数が少ないと言う事は、立地などの条件を希望すると探すとなかなか見つからないと言う事になります。
長期間住めないかもしれない
数年の転勤の間だけの賃貸物件だとすると、家主が転勤から戻ってくれば当然に出て行かなければなりません。数年後には引越しを強いられる事は覚悟しなければならないでしょう。
分譲住戸と差がある
分譲マンションの場合、マンションの管理は区分所有者で構成される管理組合が行います。この場合、区分所有者は貸し出している側ですから、賃貸で居住している人は管理組合に参加できません(例外はあると思います)。と言う事は、マンション内で何か問題が起こっても自分では直接解決に働きかける事は難しく、貸し出している家主にお願いするしかなくなるわけです。また、管理規約によっては居住組合員と非居住組合員の待遇に差を付けている場合がありますから、そのデメリットは賃貸で居住している人にも降りかかってきます。管理費が少し高くなるとか、駐車場がなかなか借りれないなんて事は十分にあり得るでしょう。

マンションメモ:続・購入が得か賃貸が得か

[2004年10月20日(水)]

購入がお得です。なぜなら、同じ物件があって購入する場合と賃貸する場合を考えます。賃貸の場合は大家さんの利益や居住者変更時の現状復帰費用、空家リスクヘッジ分などが上乗せして払わなければならないからです。よって購入が得。(実際には賃貸物件と分譲物件は同じ物件ではないので、この論は成り立つわけではありません)

振り返ってみれば地価が毎年上がりつづけて「今買わなければ一生家など買えない」とみんなが購入に走ったバブル時代というのはそれほど昔の事ではありません。今は、どこで見ても「バブル=悪」「バブル=もうあり得ない」という論調ですが、果たしてそうなんでしょうか。バブルの発生もバブルの崩壊もその後のデフレも、事前に予測した論調は主流ではなかったですよね。なのに何故バブルはもうあり得ないという論調だけは正確に未来を予測していると言えるのでしょうか。また、バブルほどではなくてもインフレが発生する可能性は十分にあります。インフレが起これば当然に家賃も値上がりしますので、賃貸派は家賃上昇リスクを抱えている事になります。まさか、賃貸派の人々は永遠にデフレが続くと予想しているわけではありませんよね。

「家を持つ事によるリスク」は散々言われていますが、では「家を持たない事によるリスク」というのはないのでしょうか。庶民にとって、数千万円というのは普通は全財産です。家を持つと言う事は全財産を不動産に一点張りしているわけですから、当然にリスクは高くなるでしょう。では家を持たない人は、不動産以外の資産に一点張りしているわけですよね。それもリスクではないのでしょうか。

以上、いろいろ書いてみましたが、どれも屁理屈なのは私にも分かっています。自分が絶対に正しいなんて思っていません。なんでこんな事を書いたかと言うと、最近とあるサイトで「今時マンションを買うバカ」という意見を見かけました。まあ、それ自体はどこででも見かける意見ではあります。ただ、これを見たときに「では、マンションを買う人は本当にそんなにバカなのか。マンションを買わない人はそんなに利口なのか」という疑問を持ったので、少し屁理屈をこねてみました。

マンションメモ:高層に住まうこと

[2005年10月06日(木)]

我が家は12階なんで高層という程ではないんですが、それでもまあまあ高いところに住んでいます。実際にこういう所に住んでみて思ったこと、気がついたことをいくつか書き連ねてみたいと思います。

景色
当たり前ですが、景色はいいです。12階ともなると周辺には同じような高さの建物はほとんどありませんから、かなり遠くまで見渡せます。東京の端っこに住んでいるわけですが、新宿の高層ビル群まで見通せますし、晴れた日には富士山も見えます。 ただし、高層からならどこでも景色がいいわけではないでしょうね。うちからは都会の街並みしか見えませんから、自然の景色がいいという人にとっては良くもなんともないでしょう。海を眺めて暮らしたい、ってのにもバツです。うちからは見えませんが、周囲が工場だらけとかだったら、いくら高層階でも景色がいいとは言えません(工場萌えの人にはいいかも)
周囲にさえぎるものがありませんし高さがありますから、当然に風は強いです。玄関の扉が風圧で開けにくかったり、明けた途端に通った風で廊下の扉がバタンバタンと閉じるなんてのは日常茶飯事です。 風が通れば夏は涼しくてクーラーも要らないと思われるでしょうが、少し風の強い日になると部屋の中の小物や紙ものが舞い飛びますから窓なんて開けていられません。台風の日などになると、窓を閉め切っていても外の風の音が轟々やかましくて眠れない程です。また、窓を閉め切っても各部屋にある通風孔の風切音がかなりの音になります。通風孔は部屋側にしか閉めるところが無いので、閉じても完全には風音が止まらないんですよね。台風の時などは、バルコニーに置いてある小物を片付けるのも忘れるわけにはいきません。万一飛んでいって落下したら、大きな被害を出してしまうかもしれませんからね。
地震の揺れ
低層階と直接比べたことがあるわけではありませんが、地震のときは当然に揺れます。今の建物は地震に強くなっているはずなので、致命的に揺れることはないとは思いますけれど。でも、常識的に考えて低層階よりは揺れるんでしょうね。
出不精
高層階に住むと、出かけるのが億劫になって出不精になってしまうと言われる事があります。が、当たり前ですが人によるでしょうね。会社勤めの方が高層階に引っ越したから会社に行くのがいやだ、なんて言える訳もありませんし。エレベータに乗って1分もあればマンションの外に出られるわけですから、実質的に外出の障害になるわけではないと思います。
エレベータ渋滞
特に朝の出勤時などは大変なところも多いようで。私の場合は自宅で仕事をしているので、幸いに大変な目にあったことはないのですが。20階建て30階建てといった超高層の場合はエレベータの上下の時間も相当になるので大変でしょうが、うちくらいのそこそこの高さだと気にならないのかもしれません。そういう意味では、20階建ての10階に住むとしたら、10階建ての10階に住むほうが同じ高さでメリットは多いのかもしれません。とにかく上層階を目指せって事でしょうか。
携帯電話の電波
私はDoCoMoのmovaを使っていますが、電波の入りはあまりよくありません。待機時はアンテナマークが3本出ているんですが、着信した途端にブチッと切れてしまう事が多々あります。何で?と思うわけですが、よくわかりません。実質的に、家の中では携帯電話は使い物になりません。
ただ、バルコニーに出るとそれなりに通話出来るので、高層階だからというよりは、鉄筋コンクリートが電波障壁になっているだけなのかもしれません。
洗濯物干し
洗濯したらバルコニーに干すわけですが、これが結構キツイ。風が強いですから、洗濯物はバタバタたなびきます。それだけならともかく、しっかり止めてない洗濯物は飛んでいったりします。マンション全体では、週に1度くらいは1階のエントランスに落下した洗濯物の落とし主を探す掲示がしてあったりしますから。うちのマンションは浴室乾燥機が標準装備なので、そちらをよく使ってます。
火災時
9階を越えると一般のはしご車は届かなくなるそうで、火災時に救助してもらうことが出来ません。そのため、火災時には自動的に消火を行うスプリンクラーが各部屋に設置してあります。ほとんどの場合はこれで大丈夫なんだろうとは思いますが、はしご車が届かないと言われると心理的にドキッとしますね。高層階に住むには、気持ちの上で覚悟は決めておく必要があります。もちろん、地震や火災でエレベーターが止まってしまった場合は、階段で避難しなければなりませんので、高齢者や体の不自由な方の場合は、避難をどうするかあらかじめ考えておいた方がいいでしょうね。

マンションメモ:火災時の被害を抑える注意点

[2005年10月09日(日)]

私は管理組合で防災担当者をしていました。この役目では防火管理者という資格が必要になりますので、消防署で実施されている講習を受講しています。その講習で聞いた話を中心に、いざ火災が起こったときに被害を少なくするための注意点を書き記してみたいと思います。もちろん、ここに書いたことだけで全てではありませんので、その点はさっぴいてお読みください。また、まずは火を出さないための注意が一番大事なのは言うまでもありません。

玄関に物を置かない
玄関のカギひとつで施錠できるマンションは防犯面で優れていると言われますが、逆に言えば災害時の脱出路が限られるというデメリットにもなります。まず、玄関に物をたくさん置かない事です。いざという時に、玄関に置いたものが邪魔で脱出できないと困ります。
玄関ポーチ、廊下、階段にも物を置かない
最近は玄関ポーチがあるマンションが多いですが、つい物置代わりにしてしまっている方も多いのではないでしょうか。そうした場合、もちろん災害時の脱出の妨げになります。また、放火される危険性もあります。出来るだけ玄関ポーチには物を置かないようにするべきでしょう。廊下、階段なども同様です。
火災報知器、スプリンクラーを遮らない
各居室の天井に火災報知器やスプリンクラーが設置してあるかと思います。これらの機器が正常に動作するためには、家具などで機器を遮らない事が重要になります。スプリンクラーの真下に箪笥を置いてしまい、せっかく噴出した水が部屋に広がらず消火の役に立たなかった事例もあるそうです。
脱出用パネルを遮らない
バルコニーには隣戸へ脱出出来るように、簡単に壊せるパネルで区切られていると思います。このパネルの周囲に物を置いていると当然に脱出が困難になります。また、隣戸から脱出してくる場合にも、ここが脱出路になるわけですから、そういう意味でも塞いではいけません。
避難梯子を遮らない
バルコニーには下階へ脱出するための避難梯子が設置してあると思います。この避難梯子の上に物干しや植木などを置いて、いざというときの脱出の妨げにならないようにしましょう。また、これはうっかりしやすいと思うのですが、自宅のバルコニーは上階からの脱出路になります。上階からの避難梯子の降りてくる場所に物を置いていると、避難梯子が下ろせなくなって、使用できません。最悪、上階の方が脱出出来なくて被害に遭う可能性もありますので、絶対に塞がないように注意しましょう。
消火器を手近な所に

せっかく消火器を持っていても、どこか奥深く仕舞い込んでいては、いざという時に役に立ちません。消火器が有効な初期段階の火災では、まさに秒単位で火災が広がっていきます。そうしたときにゴソゴソと消火器を探していては手遅れになるでしょう。まずは身近なすぐ出せる場所に置いておく事です。

また、手近に置いてあっても使い方が分からないと意味がありません。火災で慌ててしまって使い方がわからず、火元に消火器自体がただ投げ込まれているという笑い話のような事例が何件もあるそうです。防災訓練に参加して使い方を体験しておくと、いざという時に役に立つでしょう。

初期消火に失敗したら逃げる
素人が考えるより、火の広がる勢いははるかに速いです。せっかく一旦は脱出したのに、まだ延焼していないから大丈夫と自己判断して何かを取りに火元に戻り、結局焼死してしまうという事故は多いそうです。初期消火は非常に大事ですが、消火に失敗した場合は素直に脱出して、専門家である消防士に任せましょう。
逃げるときは騒ぐ

逃げるときはとにかく大声で騒いで周囲の人に知らせる事です。逃げ遅れている人に知らせる意味もありますし、周囲から助けを呼ぶ意味もあります。人命に関わることですから、恥ずかしがっている場合ではありません。人がたくさん集まってくれば、それだけ手分けして出来ることも増えます。

また、周囲で誰かが火事だと騒いでいたら、とにかくそちらに向かうことです。そして、まだ消防車が来ていないようなら、迷わず119番通報しましょう。他の誰かが既に通報していたところで、消防署はそんな事では困りません。「誰かが通報しただろう」で実は誰も通報していないと最悪です。

消火しても119番通報する
幸いに消火器などで自力で初期段階で消火に成功した場合でも、119番通報して消防士の指示を仰ぎましょう。素人目には鎮火しているようでも、実は燻っているという場合もあります。消防士によって確実に鎮火している事を確認してもらうとよいです。サイレンを鳴らしてこられると恥ずかしい場合、その旨を伝えれば、サイレンを鳴らさずに来てくれるそうです。
防災訓練には出来るだけ参加する
大抵、年に1度は防災訓練が実施されると思います。上に書いたような事を訓練として体験できる貴重な機会ですので、ぜひ参加しましょう。

マンションメモ:中古マンションの買い方

[2005年10月12日(水)]

中古といえどもマンションには違いがありません。購入時の選択方法として、立地だとか間取りだとかの見方は新築も中古も同じです。ここでは、中古マンションならではのマンション管理の面からの注意点を書いてみたいと思います。

修繕積立金
古いマンションの場合、修繕積立金が月額100円なんてところもあるそうです。こんな金額では、とても大規模修繕工事を実施する役には立ちません。莫大な一時金を支払うことになるか、最悪大規模修繕工事が実施できない可能性があります。また、修繕積立金の積立額が十分であるかも要注意事項です。積立額の目安は住宅金融公庫のウェブサイトが参考になります。
管理費・修繕積立金の滞納
前の所有者が管理費、修繕積立金を滞納していた場合、その債務は住戸に帰属します。ですので、その滞納分は新たに購入した人が払わなければなりません。滞納状況は建物の重要事項として説明されるはずですが、念のために確認しておきましょう。もし滞納があるようなら購入前に滞納を解消してもらうか、その分値引きをしてもらうべきです。
管理規約
管理規約の条文を読んで問題点があるかどうかは素人にはなかなか難しいかもしれません。その場合の簡単なチェックポイントは規約の改正時期。10年20年に渡って全く改正されていないとしたら、管理組合活動があまり活発でない可能性があります。
管理組合会計決算書
赤字の場合、その理由も聞いてみましょう。やむを得ない理由で、単年度のみの赤字ならそれほど問題ないと思います。慢性的に赤字であったり、累積赤字があるようだと危険です。
長期修繕計画
長期修繕計画が無いなら、お話になってません。あっても、絵に描いた餅であったなら、やはり意味がないですね。計画通りに修繕工事が行われているか、工事の実施状況もチェックしましょう。もし、大規模修繕工事が計画より何年も遅れて実施されていたり、実施されていない場合は、非常に危険です。また、計画外の修繕工事が実施されている場合は、その理由も聞きましょう。何か問題があったのかもしれません。
総会議事録
議案が決算報告、予算承認、役員選出だけだったとしたら要注意です。管理組合が機能していない可能性があります。現に居住して組合活動が行われているなら、何か一つくらいは議案が追加されるのが普通だと思います。また、総会の出席者が極端に少ない場合、他の区分所有者の管理に対する意識があまり高くない可能性があります。

問題は、ここに挙げたような書類は実際には不動産屋さんに請求してもほとんど提供してもらえそうにないという事でしょうか。管理組合側としてもあまり外部に出したくない資料ではありますよね。でも、高価な買い物の仕様に関わる資料ですから、出来るだけ請求するべきだと思います。

マンションメモ:ホテルライクサービス

[2005年10月24日(月)]

最近、新築マンションのチラシを見ていると「ホテルライクのフロントサービス」を売りにしているものを見かけます。お金持ちが買うような億ションならともかく、庶民にも手の届くようなファミリー向けマンションでも取り入れているところがあります。大抵のマンションには管理人が居て受付業務を行っていますから、わざわざ「ホテルライク」というからには、それ以上の何かをするのでしょうね。まさかエントランスにポーターが待機していて「お帰りなさいませ」とお出迎えして、その後玄関まで荷物を運んでくれる、なんてことは無いとは思うのですが「一流ホテルからサービス指導を受けている」のを売りにしているマンションもあるようなので、意外とそういう感じなのかもしれません。

言うまでもありませんがホテルというのは商売でやっているわけでして、フロントマンはホテルの従業員です。そして、利用者はホテルのお客さんなわけです。対価を払ってホテルからサービスを受けているわけです。同じ関係は、例えばヒルズ族が住むような超高級賃貸マンションでは成り立ちます。フロントマンはマンションの従業員で、住民は賃貸人というお客さんですから、家賃にプラスしてサービス料を支払いホテルライクサービスを受けるというのは、理に適っています。

一方、通常の分譲マンションでは住民は部分的にですがマンションのオーナーであり、お客さんではありません。なのにまるでお客さんであるかのように扱われたら、自分がマンションのオーナーであるという当事者意識が薄れてしまうんじゃないだろうかという気がしました。考えすぎかもしれませんけれど。個人的には、ホテルという言葉の語感は分譲マンションに合わないような気がします。

語感は私の主観の問題だとしても、そもそものサービスレベルの問題もあると思います。ほとんどの人にとってはマンションというのは生活の場です。ホテルライクサービスが通常の生活の場の度を越えたサービスだとしたら、そんなものを持ち込む必要はあるのでしょうか。その高度なサービスを維持する費用は管理費から捻出されるのに。マンション業界が競争して様々なサービスを提供するのはいいのですが、それが果たして住宅としての本質に合致しているのかどうか気になります。

マンションメモ:売るか、貸すか

[2005年11月13日(日)]

終の棲家と思って買ったマンションでも、転勤や家族構成の変更などでどうしても住み続けられなくなる場合があります。空家にしておけるならいいんですが、普通は次の住居との2軒分のローンもしくは家賃を負担しきれないでしょう。そうした場合、貸すか売るかという事になるのですが、その判断の基準はどこに置いたらいいのでしょうか。考えられる条件はいろいろあります。数年で戻ってくるのかどうかとか、残債があり過ぎて売るに売れないとか。貸した場合に賃借人とのトラブルが怖いとか、借り手がつかないというリスクもあります。今後数年で絶対に不動産が上がる/下がるという予測をしていてそれに従うというのもあるでしょう。

それらさまざまな条件を考慮しても、それでも売るか貸すか決めきれないという場合、次のような考え方もあるのではないかと思います。それは、貸した場合と売った場合のトータルリターンを比較するという方法です。なお、これはあくまでも仮定の話ですから、絶対にこういうリターンの関係になるとは限りません。また、不動産自体の価値の変動によっても簡単にひっくり返ります。あくまでも、参考のひとつとして捉えてください。

ここで考えるのは、売買相場と家賃相場の経年変化です。どちらも築年数が経つほど下がっていくのですが、その下がり方は一定ではありません。一般に、売買価格は築浅の時期に一気に下がって、あとはなだらかに下がる傾向にあります。一方、家賃は時期の影響をそれほど受けず、じっくりと下がっていく傾向にあります。

新築時3000万円の物件を考えてみましょう。解体までに50年居住可能で、解体時に1000万円の残存価値があったとします。その間の売買価格の変動は3000万-sqrt((1-(50-(経過年)*(50-(経過年)/(50*50))*2000万円だったとします。ややこしい式ですが、これは楕円カーブを描くという仮定です。一方、家賃は新築時で15万円/月。50年後で5万円/月とします。この間、家賃の変動は一定で(15-(経過年)/5)万円だったとします。このとき、ある経過年において売った場合と貸した場合のトータルリターンは次の通りになります。なお、貸し出した場合には50年後の売却価格1000万円を加算しています。

経過年 0年 5年 10年 15年 20年 25年 30年 35年 40年 45年 50年
売却価格 \30,000,000 \21,282,202 \18,000,000 \15,717,143 \14,000,000 \12,679,492 \11,669,697 \10,921,216 \10,404,082 \10,100,251 \10,000,000
総家賃+最終売却価格 \70,600,000 \61,840,000 \53,680,000 \46,120,000 \39,160,000 \32,800,000 \27,040,000 \21,880,000 \17,320,000 \13,360,000 \10,000,000

この表から考えるといつであろうとも貸した方が得という事になります。もちろん、これはあくまでも仮定の話です。売却価値が試算通りに減っていくとは限りませんし、家賃相場だってそうです。50年後の残存価値は高く見積もり過ぎでしょう。また、50年後の残存価値はほぼ土地のみですから、定期借地権の物件の場合は当てはまりません。貸した場合にはトラブルの他にも、固定資産税や家賃に対する所得税が発生し納税の手間が掛かります。普通に考えたら、素人が変に家賃収入を期待するよりは、面倒を恐れて多少損でも売ってしまった方が利口ではあると思います。また、売った場合はその場で全額が手に入りますが、貸した場合は当面は家賃しか手に入りません。即座にまとまったお金が必要なら売るしかありませんし、また数十年という期間を考えると、その間の運用利回りも考慮に入れないといけません。

余談ですが、最初から貸しに出した場合の総家賃はすごいですね。販売価格の2倍強ですか。これ見ると不動産投資をいっちょやってみるかという気にもなってきますが、これが50年間の総計であるという点にご注意ください。年利に換算しますとわずか4.71%です(単利換算)。複数の物件を管理していたり、他にも収入があって節税対策とかでない限り、庶民が不動産投資を行うのは割りにあっていないと思います。

マンションメモ:ヒューザーに思う

[2006年06月22日(木)]

ヒューザーと言えば2005年末に発覚した耐震偽装事件で問題になったマンションデベロッパです。耐震偽装問題はマンションに住まう者だけではなく、日本の建築物すべてにおいて非常に大きな問題ですし個人的にも今後の推移が非常に気になる問題ではありますが、ここではそれを取り上げたいわけではありません。ヒューザーの提供していた「広いマンション」というものについてです。

耐震偽装事件が発覚する1年ほど前にですが、うちの近所でもヒューザーのマンションが建築、分譲されていてモデルルームを見に行ったことがあります。もちろんヒューザーが提唱する通りに全戸が100平米以上の広さ。そして、これだけの広さがありながら間取りが4LDKですので、各室が広い。リビングなど、普通のリビングが二つ分はあるほどの広さでした。広すぎて冷暖房の電気代が大変じゃないかと思うほどですが、あの広さはひとつの価値を生んでいます。うちもそうなんですが、70平米程度で3LDKの間取りだと各居室は5畳から6畳程度の広さになってしまいます。この広さだと、実際の使い勝手としてはちょっと手狭。また、家具を置くことを考えると、出来れば8畳くらいの広さは欲しいところです。ヒューザーのマンションでは、その広さが確保されています。

もちろん、ヒューザーの全てが素晴らしいというわけではありません。この広さのマンションを通常の価格で提供するためには何かを諦めなければなりませんが、ヒューザーは立地や設備を捨てています(鉄筋も捨てたんじゃないかという噂もありますけど)。実際、この時訪れたマンションも最寄り駅から徒歩15分程度とかなり離れていました。個人的には駅から近いというのは住居に求める絶対条件ですので、この時点で住みたいとは思いませんでした。

また、ヒューザーの言う広さの理由として「親戚などが泊まりに来ても対応できるように」というのもちょっと疑問に思います。年に何度もあるわけではない事のために、永続的に部屋を確保しておくというのはちょっともったいないようにも思います。特に土地の高い日本の都心では。また、ゲストルームにも対応するためなら、様々な用途に転用しやすい和室が一室あれば事足りるようにも思います。

ちょっと否定的な事も書きましたが、ヒューザーの提唱した「広いマンション」というのは、横並びで大して違いの無いマンションばかりの今のマンション業界のなかでは、異彩を放っていたと思います。選択肢を広げるという意味では、確実に存在価値がありました。また、広さと言う価値自体は、万人に必要とは限らないとは言え、多くの人が「あればいいな」と思う価値だと思います。ヒューザー自身は営業を停止してしまい再起できるかどうか分かりませんが、第二第三のヒューザーが現れて広いマンションを作ってくれるようになるといいなと思います。もちろん、きちんと耐震性を確保した上でですが。

マンションメモ:マンションは100年もつのか

[2007年04月30日(月)]

マンションに限りませんが、日本の住宅の平均寿命は30年程度で非常に短いそうです。欧米では数十年から100年以上も持つそうですので、その差は大きいです。

ただ、日本の建築も昔から寿命が短かったわけではありません。住宅ではありませんが世界最古の木造建築である法隆寺は日本にありますし、最近ではだいぶ減ったとは言え築100年を越える古民家はかなりあります。都心でも明治、大正といった時期に建てられた建築が今でも残っているものも多いです。

最近読んだ「地震とマンション」という本によりますと、現在の日本の建築物の平均寿命が短いのには日本の特殊事情があったそうです。それは太平洋戦争と戦後の復興期。とにかく物資の無いこの時期には特例的に建築基準が大幅に緩和され、いわば安普請の建物が大量に建てられたそうです。その緩められた建築基準は比較的最近まで残されてしまったため、この間に建てられた建物は耐久性がかなり劣るそうです。そういった建物が寿命が尽きて解体されるため、現時点で統計を取ると平均寿命はかなり短くなってしまうわけです。

旧建築基準はともかく、現在の建築基準はかなり厳しくなっています。また、マンションデベロッパの中には100年持つコンクリートを売りにしているところもありますね。では、今後日本の建築物の平均寿命は伸びていくのでしょうか。多少は伸びるでしょうが、100年までには伸びないんじゃないかなぁと個人的には思います。それは、建築の寿命には構造的な寿命と経済的な寿命があるからです。

構造的な寿命は鉄筋コンクリートの寿命にほぼ等しいです。こちらは法制度と技術の進歩によって100年を越えることもできるでしょう。

経済的な寿命とは、経済的な価値を保っている期間のことです。住宅で言えば、その住戸を買ったり借りたりする人がいるかどうかですね。この寿命はかなり短いのではないかと思います。それは、時代の変化によって人々の求めるものが変わるからです。もちろん、内装や設備についてはリフォームで最新のものに取り替えることもできます。でも、例えば床面積といった構造的な仕様は変えようがありません。かつて憧れだったという団地族。その2DKに今でも住んでいる人は居ますが、憧れる人は少ないと思います。

環境問題とか経済的な問題とかを考えると、建物の寿命は短いよりは長いほうがいいと思います。が、実際にはなかなか難しいのではないだろうか。例えば自分が住んでいるマンションも含めて、最近建築されたマンションが100年後も経済的な価値を保っているかというと、正直そうは思えません。構造的な寿命の問題は解決出来ているとして、では経済的な寿命の問題をどうやって解決していくか、考えるべきなのかもしれません。

マンションメモ:子連れでマンション選び

[2007年04月30日(月)]

マンションを含めた住宅の購入者層の主力は20代30代の若い夫婦と、50代60代の中年夫婦だそうです。若い夫婦は結婚及び出産、中年夫婦は子育て終了というそれぞれライフスタイルの大きな変化があり、それに合わせて住まいも変更するわけですね。実際、我が家の場合も前者のパターンです。

若い夫婦の場合、更に子供が生まれる前に購入するパターンと子供が生まれてから購入するパターンに大別されます。我が家の場合は子供が生まれる前だったんですが、子供が生まれてからもしくは生まれるから購入するという人もかなり多いと思われます。実際、身の回りでもそういうパターンはよく見聞きしますし。ですが、これって実際やってみるとかなり大変なのではないかと思います。

我が家の場合、既にマンションを買ってしまっているので当分買い換える予定はないのですが、後学(?)のために近所のモデルルームに時々見学に行ってます。モデルルーム見るのって面白いですしね。購入時には子供が居ませんでしたが、今は居ますので当然モデルルームにも連れて行きます。子連れで来る客が多いわけですから、当然モデルルーム側もキッズスペースを設けるなどしているわけですが、それで万全というわけではない。子供がおとなしくキッズスペースに居つづけてくれればいいですが、そうでない場合も多々あります。また、モデルルームを数多く見るためには1日に2件3件と回りたいのですが、子供が居ると事実上不可能です。

子供が居る場合の難しい点はまだあります。家に帰ってから資料を検討したり調べものをしたり相談したりと、マンション購入には膨大な時間が掛かります。が、育児をしながらだとそうしたことに時間を割く余裕が十分にありません。

これらのことを考えると、子連れでマンションを選ぶのって相当な長期化を覚悟するか、どこかで割り切って勢いで買ってしまうかしなければならないのかなぁと想像しました。って、別に子連れでマンションを買うのが悪いと批判しているわけではないのです。ただ、大変そうだなぁと思うわけです。

そうなると子供が居ないうちにマンションを選ぶと、それだけでかなり効率を良くすることが出来る可能性があります。ただ、その場合も落とし穴があるというか、子供が居ないとマンション選びにおいて育児環境をどうしても重視できない可能性があります。実際、子供が居ないわけですから、リアルに考えにくいですよね。結果、子供が生まれてからその住環境では育児に適してないとなり、再度の引越しとなる可能性もなくはありません。

また、子供は授かりものですから、いくら望んでも結果的に出来なかったということも十分に考えられます。育児環境を考えて他の条件を諦めたとして、最終的に子供が出来なかったとしたら、もったいないことになります。

これらを総合しますと、若夫婦における理想のマンション購入段取りは、まず子供が生まれる前にモデルルームを数多く見学して目を肥やしマンションに関する勉強も行っておく。そして、子供が生まれるもしくは子供を完全に諦めた段階で、購入する。ということになるのでしょうか。そんなうまく出来れば誰も苦労しないんですけどね。


というようなことを、モデルルームからの帰路、疲れて寝てしまった子供を抱っこしながら考えていました。

マンションメモ:東京ミニマンションバブル

[2007年04月30日(月)]

バブル崩壊以降、下がる一方だった地価が下げ止まり一部では上昇に転じているそうです。それに合わせてマンションの価格も上昇してきているようです。一応東京23区内である我が家の近所のマンションでも、新築・中古共に価格が上がってきています。時にはうちのマンション内の住戸が中古で売りに出されることもありますが、その価格は分譲時並か場合によっては少し高くなっていたりもします。4年前には200万円安であまり下がってないなと喜んでいたんですが、それどころではありません。

自分の住んでいるマンションの中古価格が上がっているというのは正直嬉しい部分もあるんですが、別に売る予定があるわけじゃないので、現時点で別にどうこういうことはありません。単なる気持ちの問題です。ただ、それだけではどうも済まされなさそうな経験を、最近とあるマンションのモデルルームでしました。

そのマンションは立地とか床面積とかいろいろ条件は違いがあるものの、価格がうちのマンションの2倍以上もします。全プラン中、最高価格はなんと1億円。こんなマンション、普通のサラリーマンでは到底買えないと思うんですが、販売員は超強気で「東京のマンション価格はまだまだ上がります。今買っておかないと二度と都内では買えません。」ときたもんだ。

いやまてその台詞、どこかで聞いたことがあるぞ。って脳内を検索するまでもありません。バブル経済の頃に散々言われていた台詞です。私は当時はまだ学生だったんで自分で直接聞いたわけではありませんが、それでもニュースなどでいくらでも耳にしています。一方、20代と思わしき販売員の方は当時小学生ですから、多分バブル経済を知識としては知っていても歴史の中の出来事という感じで、リアルな感覚としてはわからないんでしょうか。私の場合もオイルショックがそうですから。トイレットペーパーを買占めなんて笑い話にしか思えません。

ということで、私は今の東京のマンション市場をバブルだと思います。と言っても、かつてのバブルほどの規模にはならないと思いますので、ミニバブルといったところでしょうか。もちろん単なる素人の私が少数の事例だけを元にバブルだなんて言ったところで信憑性ゼロなんですけれど。

マンションメモ:二段式駐輪場

[2007年09月27日(木)]

多くのマンションで普及していると思われる二段式駐輪場。マンションのスペック的にはいいものですよね。平置きに比べて同じ敷地に2倍とまではいかなくても1.5倍くらいの自転車は停められるようになるわけですから、土地の有効活用になります。増えた駐輪場が利用できることでマンション住民にとってもありがたいわけです。

が、これってマンションを購入する前に実際に使ってみたことがある人ってどれくらい居ますか?結構いないんじゃないでしょうか。賃貸マンションにはあまり見かけませんね。駅前駐輪場などでは多分採用されることはないと思います。その理由はあとで書きます。

私もマンションを購入して引っ越してきてから初めて使ったんですが、見た目以上に実際の使い勝手は悪いです。上段から台をスライドさせて自転車を上げ下ろしするにはかなりの力が要ります。また、自転車台の高さがかなり高いです。つまり、背の低い人や力の弱い人には実質使えないわけです。子供、お年寄りはもちろん使えませんね。

また、上段の台をスライドさせてから傾けたとき、下段にある自転車に台が接触してしまいます。上下段とも同じ世帯が利用していれば一番いいんですが、何かの都合でよその世帯の自転車が下段に停まっていると相当に気を使うことになってしまいます。おそらく、これが理由で駅前駐輪場などには採用されないのだと思います。

メンテナンスコストの問題もあります。雨ざらしですから定期的に鉄部塗装を行う必要がありますし、故障すれば修理もしなければなりません。ただ、このコストについては同じ台数を平置き駐輪場にした場合の土地代よりは安いでしょうから、トータルでは問題にする必要はないかもしれません。

とはいえ、使い勝手の点であまりよろしくない二段式駐輪場。即刻とは言いませんが、できれば今後採用されなくなっていくといいなぁと思います。

マンションメモ:1割以上の世帯が分譲マンションに住む時代

[2007年09月27日(木)]

随分前のニュースですが、2005年に分譲マンションの世帯普及率が10%を超えたそうです。ということは単純に考えて1300万人の人が分譲マンションに住んでいる計算になります。

さて、マンションに住むにはある程度のマンション管理の知識が必要になります。では、果たしてこれだけ多くの人がマンション管理に関する知識を持っているのでしょうか。正直言って、10人に1人もの人がそんな知識を持っているとは到底考えられません。

もちろん、住人の全てが知識を持っている必要はありません。マンション管理に直接携わるのは区分所有者です。単純に1世帯平均4人家族とすると350万人くらいでしょうか。それでもちょっと多すぎます。また、この数は今後さらに増えると思われます。ちょっと変な言い方ですが、分譲マンションの大衆化の時代がやってくるわけです。(別に従来の分譲マンションがハイソであるという意味ではありません。単に割合として稀少な存在だったという意味です)

分譲マンションが大衆化して普及すると、マンション管理に知識が無い区分所有者によってマンション管理に関するトラブルが今後ますます増えていくのではないかと思われます。もちろん、従来だって無知な区分所有者によるトラブルはあったわけですし、その割合自体はそれほど変わらないと思います。問題は分譲マンションが普及することで、その問題の絶対数が増えることと、社会全体に占める割合が増加することです。おそらく、近い将来に分譲マンションの管理問題は大きな社会問題になるのではないでしょうか。

そうならないための一番いい解決方法は多くの人にマンション管理に関する知識をもってもらうことですが、それは理想論であって現実には難しいでしょう。となると、法制度や行政や民間による支援システムの構築が今後より一層重要になってくるのではないかと思います。

マンションメモ:階高と居住満足度の関係

[2007年12月24日(月)]

私の住むマンションも竣工から6年が経ち、いくつかの住戸では住民の入れ替わりが起こるようになりました。転勤だったり家族構成の変化だったり家庭の事情の変化だったり、家庭によって様々な事情があるでしょうから、それ自体はあって当然のことです。ただ、ちょっと特異だなと思ったのは、今のところ住民の入れ替わり、すなわち住戸を売却して出ていった住民は半分より下の階に集中しているんだそうです。

うちのマンションは14階建てですので、売却があったのは7階以下のみということです。売却に至る家庭の事情の変化が7階以下の家庭だけに集中して起こるというのは確率からして変ですから、その家庭の事情の変化自体は8階以上の家庭にも均等の確率で発生しているはずです。ただ、家庭の事情の変化の結果、7階以下の家庭は売却という結論を出し、8階以上の家庭は売却しないという結論、つまり単身赴任だとか賃貸に出すだとかの方法を選んだということです。こうした結論を選んだということは、いずれまたこのマンションに帰ってきたいという希望を持っているという事であり、逆に言えば7階以下の家庭はこのマンションに帰ってこなくてもいいと考えたという可能性があると言えるように思います。

マンションに帰ってきたいという事は、すなわちそれだけ住戸に対する満足度が高い。マンションに帰ってきたいと思わないということは住戸に対する満足度が低いと言えるのではないかと思います。もちろん階高は住戸に対する満足度の一要素に過ぎないわけですが、一要素としては影響を与えているという可能性があるのかもしれません。うちのマンションだけのしかもたった6年間の傾向では仮説の域を出ませんが、もし可能なら他のマンションでも階高と満足度、定住度の関連を調べてみたら面白い結果が出るかもしれませんね。

マンションメモ:マンションと地域コミュニティ

[2007年12月29日(土)]

先日、地域の氏神さんの祭礼がありました。私が住んでいるのは比較的古くから続いている下町なので、祭りも何台もの御輿が出て結構にぎやかなものでした。正直、普段のそれほど賑わっているとは言えない街でまだこれだけの祭りが出来る、つまり地域コミュニティがまだまだ機能しているというのが意外でした。

地域コミュニティが機能していると言っても、おそらくは10年前20年前に比べれば衰退していることだとうとは思います。衰退させた原因の一つは地縁のまったくない新築分譲マンションの住民、つまりまさに私たちのような人たちが流入してきたことによるわけなんで、なんというか複雑な気分ではあります。

昔からの地域のコミュニティは出来上がっているけれども、徐々に衰退しつつある。一方、新参の住民は地域コミュニティにはそう簡単には入ってはいけない。でも地域の一員であるからして、何らかの形でかかわっていかざるを得ないという面もある。治安とか災害時の対応などは、どうしたって地域が係わってきますからね。

おそらくどこの地域でも、昔からの住人と新参の住人との関係のあり方については悩んでいると思います。少しずつでも馴染んでいければいいんですが、やはり壁は厚いものはある。いっそ完全な新興住宅地だったり、マンション自体が一つの地域であるほどの大規模マンションならこういった問題では悩まなくて済むんでしょうけれど。

マンションを購入しようとしたとき、考えたことは自分の住戸の事だけでした。しかし、実際に購入してみるとマンション管理の問題があることを知りました。そしてその先には更に地域コミュニティとのかかわりの問題があることに気がつきました。すぐにはいい考えが浮かぶわけではありませんが、今後こうした問題も考えていきたいと思います。